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人事・組織作り

人事業務代行のメリット・デメリット|アウトソーシングできる業務も解説

SAL編集部
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人事業務代行のメリット・デメリット|アウトソーシングできる業務も解説

人事業務は作業量が多く、従業員に大きな負担がかかります。従業員に過度な労働をさせてしまうとパフォーマンスの低下につながるため、組織としての生産性が落ちてしまうのは間違いありません。

人事業務による負担を軽減する解決策としてアウトソーシングが挙げられます。業務代行を依頼すれば従業員の作業量を削減できるだけでなく、業務の効率化が期待できるでしょう。近年は少子高齢化の影響を受け、労働人口は減少し続けているため業務効率化や生産性向上を目指す必要があります。

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アウトソーシングできる人事業務

代行を依頼するといっても人事業務の種類はさまざまです。業務の効率化を目指すには依頼できる内容を把握し、アウトソーシングを戦略に組み込む必要があります。ここでは、アウトソーシングできる人事業務を紹介します。

給与計算

人事業務の中でも工数が多いとされ、手間のかかる給与計算を外注できます。計算だけでなく、明細書の作成から振込までの一連作業をアウトソーシングできるうえ、外注で余裕のできた時間を利用して企業の成長や利益に直接つながる業務に従業員は取り組めます。

給与計算は利益に直結しないため、コア業務に力を入れることのできる外注は利益を上げるための1つの手段と言えます。給与計算でミスが多発すると従業員からの不信感につながるため、アウトソーシングする際は信頼性の高い企業に依頼するのがベストです。

勤怠管理

給与計算と同じく、工数や手間がかかる人事業務が勤怠管理です。勤怠管理では就業時間や休日取得など労働時間の記録を業務として取り組みを進めますが、手間と時間がかかるため、従業員への負担は大きいです。

負担が大きくなるにつれ従業員のパフォーマンスは低下してしまうため、勤怠管理をアウトソーシングすることで負担のかかる業務を削減しましょう。勤怠管理は給与計算に重要な要素であるため、ミスのない信頼できる会社へ外注する必要があります。

社会保険業務

雇用保険や健康保険、確定申告などの手続きを行う社会保険業務もアウトソーシングできます。定期的に法改正が行われるため社会保険業務には迅速な対応が必要であり、従業員だけでの取り組みでは手間や時間がかかってしまううえ、大きな負担がかかります。

外注することで法改正にも対応できるうえ、従業員の負担も軽減できます。社会保険業務は従業員にとって重要な手続きであるため、業務におけるミスは防ぎましょう。

採用関連

面接や採用活動の業務もアウトソーシング可能です。採用活動では採用計画の立案から従業員の採用に至るまで業務工数が多く、負担を感じる担当者は多いです。

会社の規模によって負担は異なりますが、スケールの大きい会社だと取り組むべき業務が多岐にわたり、多くの手間や時間がかかることは間違いありません。業務に追われていると適切な判断を下せないケースもあります。そのため、採用関連の業務を外注することで負担の削減だけでなく、ミスのない採用活動を進められます。

人事アウトソーシングのメリット

自社で人事業務への取り組みをおこなわず、アウトソーシングするとどのようなメリットがあるのでしょうか。人事業務を代行業者にアウトソーシングすると、自社で抱える仕事の課題を解決できます。人事業務を代行業者にアウトソーシングするメリットは次の通りです。

コストの最適化

アウトソーシングすることで人材の新規雇用や育成の必要なくなり、コストの削減につながります。人事業務としては給与計算や勤怠管理、社会保証業務などが挙げられます。すべての人事業務において専門知識が必要であり、業務に取り組むためのスキル習得には時間と労力が必要です。

業務を専門家に依頼することで負担の削減ができるうえに、高い人件費をかけずに業務を完了できます。最適なコストで済み、場合によって費用対効果は非常に高くなります。

人材不足の解消

現代では少子高齢化が進み、労働人口の減少が問題視されています。しかし、アウトソーシングを利用することで人材不足による課題解決が可能です。特に在籍する従業員で運営が手一杯な企業は、業務効率化を目指して人事業務に取り掛かる時間を削減し、人材不足を補う必要があります。

人事業務にかける時間を削減できれば、余った時間でほかの作業へ集中できるため、少ない人数でも会社を運営できます。人材不足を補いたい場合は外注を利用し、業務の効率化を目指すことで、少ない人材でも市場競争で戦えます。

専門知識のインプット

自社では取り組めない業務を外注すると、ノウハウや専門知識のインプットが可能です。外注の際に獲得した情報を活用すれば業務の効率化が進み、サービスの質の向上を目指せます。

その結果、組織全体も強化されるため、アウトソーシングは企業の成長を促進します。特にノウハウが蓄積していない企業がアウトソーシングを活用すると、大きな成長が見込めるでしょう。

法改正への対応

アウトソーシングを利用すると法改正へ柔軟に対応できます。人事業務は法改正の影響を受けやすいうえ、社会保障や法令は定期的に改正されます。法に違反しないよう改正の度に対応しなければならず、どの業務も定期的に見直す必要があります。

少しでもミスがあれば大きな問題に発展する可能性が十分にあるため、慎重かつ迅速に取り組むことが大切です。しかし、アップデートするには労力が必要とされ、特に仕事を兼業する人事の従業員には負担が大きいため、ミスが多発するケースが考えられます。外注を依頼すれば人事業務は専門家がおこなうため、法に触れるミスの心配もなく、業務の負担を軽減できます。

人事アウトソーシングのデメリット

メリットがある反面、デメリットもいくつか見受けられます。アウトソーシングの活用に失敗し、費用を無駄にしないためにもデメリットは把握する必要があります。人事業務を代行業社に外注するデメリットは次の通りです。

ディスコミュニケーションの発生

他社へ業務を依頼する場合、ディスコミュニケーションの発生が危惧されます。ディスコミュニケーションとは意思疎通のズレやコミュニケーションが取れていない状態を意味します。

意思疎通にズレがあると、自社が期待していた理想と実際の結果に大きな差ができてしまい、修正の手間や外注の追加料金が生じる可能性が高いです。認識のズレを防ぐためには、細かく外注内容を依頼会社へ伝え、定期的な情報共有を行う必要があります。

連携に時間がかかる場合がある

アウトソーシングでは連携に時間がかかってしまうケースもあります。業務に取り組む最中で不備があった場合は双方が率先して情報共有を行う必要がありますが、時間がないために共有の場を設けることができず業務の進行が遅れてしまいます。

給与締めに間に合うよう、アウトソーシングでは通常よりも早い段階で業務を進めるケースが多いです。しかし、取り組みを早めたにも関わらず、連携に支障が出てしまい、業務の進行が遅れてしまう事態は多々あります。外注の際は入念な準備が必要です。

情報漏洩リスク

人事業務では従業員すべての個人情報を取り扱うため、情報漏洩のリスクがあります。情報漏洩は企業の損害につながり、信頼度の低下も予測できるため、トラブルが起きないよう未然の対策が必要です。特に人事で取り扱う情報は流出してしまうと悪用されやすい内容であるため、情報漏洩を防ぐために厳重なセキュリティ対策をする必要があります。

人材育成が難しくなる

アウトソーシングは委託先の従業員が人事業務に取り組むため、場合によっては自社にノウハウは蓄積せず、人材育成がむずかしくなります。しかし、専門分野の業務は経験値が重要であり、優秀な人材を目指すには業務経験が必須です、人材育成をしつつアウトソーシングで業務の効率化を目指す場合、外注する際に自社が取り組むべき業務と他社へ外注する業務の境界線を適切に分けて考える必要があります。

人事アウトソーシングの注意点

代行業者への外注の活用に成功すれば業務の効率化を目指せます。アウトソーシングの活用に失敗しないためにも、注意点は把握しておきましょう。ここでは、人事業務を代行社にアウトソーシングする際の注意点を解説します。

アウトソーシングする業務の整理

アウトソーシングする際は業務の整理を行う必要があります。雑に業務を依頼してしまうと、理想と現実の差に大きなズレが生じてしまい、期待していた結果が得られないケースが考えられます。

業務を効率的に進めるためにもプロセスを細かく把握し、自社で取り組むべきものと他社に任せるべきものに振り分けましょう。業務の整理により、効果的なアウトソーシングを実現できます。

アウトソーシングによる費用対効果

アウトソーシングでは費用対効果の高いサービスを選びましょう。世の中にはさまざまな人事業務代行サービスが存在しており、料金やサービス内容は会社ごとに異なるうえ、自社に適したものであるかどうかも会社によって違います。

費用が高くても結果が伴わなければ外注する意味が無く、費用の無駄につながります。反対に、料金が安くてもサービスの質が低すぎると業務は円滑に進まず、効率は悪化します。業務をアウトソーシングする際は最適なサービスを選び、費用対効果の高いものを選択する必要があります。

委託先の選定

委託先の選定は、アウトソーシングの活用に満足いく結果を得るためにもっとも重要な要素です。最適な委託先を選ぶポイントとして目的を決定することが挙げられます。

人事業務を代行する業者は多種多様であり、会社ごとにそれぞれ異なる特徴を持ちます。そのため、自社が掲げる目的や理想を実現するために必要な委託先を探しましょう。目的達成とは関係のない企業と契約してしまうと、期待する成果が得られないうえ、費用の無駄につながります。

人事アウトソーシングは代行先選びが重要

本記事では人事業務を代行社へアウトソーシングするメリットやデメリット、注意点を解説しました。外注できる業務は給与計算や勤怠管理をはじめ、社会保険業務など多岐にわたります。

人事業務のアウトソーシングにはコストの最適化や人材不足の解消などのメリットがある反面、ディスコミュニケーションの発生や情報漏洩するリスクがあるといったデメリットもあります。アウトソーシングする際はサービス提供社の選定や費用対効果にこだわり、人事業務の効率化を目指しましょう。

この記事を書いた人

SAL編集部
SAL編集部 SAL henshubu

株式会社SAL

ピボットCEO(しよー)のSAL編集部は、不確実性が高まる時代において、変革を目指す経営者を応援するメディアです。自社経験に基づくノウハウで、中小企業が変化しやすい組織づくりを支援する「remodooo!」を提供するSALが編集する、主に会社経営者向けのコラムサイトで、お役立ち記事を配信しています。