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人手不足の会社に共通する特徴とは?原因を理解して問題を解決しよう

人手不足の会社に共通する特徴とは?原因を理解して問題を解決しよう

帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2022年1月)」によると、企業の約5割が人手不足と回答しています。業種や規模に関わらず、人手不足は避けては通れない問題です。

人手不足に陥ると、正社員の早期退職や事業の縮小などの悪循環が生じてしまいます。そのため、人手不足に陥っている企業はもちろん、まだ人手不足になっていない企業も対策を知っておくべきです。

本記事では、人手不足の会社に共通する特徴や人手不足になる原因、解決方法まで解説します。

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人手不足の会社に共通する3つの特徴

まずは人手不足の会社に共通する3つの特徴を解説します。

3つの特徴のいずれかに該当した場合は、人手不足になるリスクが高いため、早急に対策を講じましょう。

会社として活気がなく将来性が見込めない

活気がない会社には、お金も人も集まりません。職場に活気がない理由は主に2つです。

1つめの理由は、正社員のモチベーションの低下です。仕事にやりがいを見出せなかったり、組織に対するエンゲージメントが低かったりすることで、正社員のモチベーションは低下します。モチベーションの低い正社員は、与えられた仕事をこなすだけになり、スタッフ間の積極的なコミュニケーションは生まれません。

2つめの理由は、業績が悪いからです。会社の業績が低ければ、若い社員は将来性を見込めません。いずれ倒産する危機を感じた正社員は、すぐに転職してしまうでしょう。

活気と一口に言っても、コミュニケーションの質や量、仕事内容のやりがいなど様々な要因によって異なります。また、上司のポジションが固定されており、上司が退職するまで昇進が見込めそうに無い場合も、将来性がないと判断されやすいです。

労働環境が悪く早期退職者が多い

離職や採用難となる原因の一つに、労働環境の悪さが挙げられます。長時間労働やサービス残業などは早急に改善が必要です。また、パワハラやセクハラが横行している場合は、職場風土の見直しも行いましょう。労働環境に対するスタッフの正直な意見を把握するには、匿名のアンケート調査や目安箱の設置などが有効です。

適正な評価がされておらず社員のモチベーションが低下している

日本労働調査組合の「仕事の退職同期に関するアンケート調査(2021年4月)」によると、退職動機の1位は、「評価、待遇に不満」と「上司、同僚など職場の人間関係、コミュニケーション」です。

この調査結果からも分かるように、正社員に適正な評価をしなければ、モチベーション低下や退職につながります。適切な評価を実施するためには、人事評価制度の導入がおすすめです。

人事評価制度とは、正社員の能力や業績などについて評価し、それを昇進や昇給などの処遇に反映させる仕組みを示します。人事評価制度の導入により、正社員の適切な評価の実施と共に、正社員の成長の促進や業績改善などを見込めます。

会社が人手不足になっている時に考えられる5つの原因

会社が人手不足になっている場合、まずは原因を解明する必要があります。原因を把握しないで、新たな人材を雇用しても、すぐに離職されてしまうからです。ここからは、人手不足となる5つの原因を解説します。

少子高齢化によって転職が当たり前になっている

内閣府の「令和3年版高齢社会白書」によると、65歳以上の人口比率は28.8%にまで上昇しています。高齢者が増える一方、働き手となる15〜64歳の人口は年々減少している状況です。

少子高齢化の影響で、どの企業も若い人材の確保に注力し、転職サービスが充実するようになりました。終身雇用制の崩壊や働き方の多様化も要因となり、転職が当たり前の時代になっているのです。

待遇や能力面で雇用のミスマッチが起きている

エン・ジャパンの人事のミカタが実施した「入社後ギャップアンケート」によると、回答者の82%が企業に転職前と転職後でギャップを感じていたと回答しています。入社後に大きなギャップを感じた正社員は、退職する確率が高まります。

ミスマッチが生じる理由の1つは、求人で会社の良い面や入社後のメリットばかり伝えてしまうことです。求職者を獲得することは大事ですが、採用した人材が早期退職すると、約187.5万円の損失が生じます。

求人の際、会社にとって不都合な事実を隠すと、会社と求職者の両方が損をします。自社に適しており、長く働いてもらえる人材を雇用するためにも、待遇面なら有給の取得率、能力面なら仕事スキルのギャップなどを正確に伝えましょう。

団塊世代が一斉に退職したため採用が間に合っていない

スタッフの年齢構成比により、人材不足になるリスクは大きく変わります。団塊世代の正社員の構成比が高い場合、一斉退職により急激に人材不足に陥る可能性が高いです。そのため、近い将来に起きる一斉退職に向けて、今から対策を進めましょう。

しかし、若い正社員の比率を大きくすると、正社員の経験不足により業務を円滑に進められない可能性があります。事業モデルによって理想の構成比は異なりますが、極端に底辺が広くないピラミッド型を目指すのがおすすめです。

採用コストが高く十分な予算を確保できない

企業が求人募集をかける際、少なからずネックとなるのが採用コストです。就職みらい研究所の「就職白書」によると、2019年度の採用にかかったコストの1人あたり平均は、新卒採用が93.6万円、中途採用は103.3万円となっています。

中小企業にとって、1人あたり約100万円の採用コストは負担が大きく、気軽に募集をかけられないでしょう。経済面の問題で、必要な時に、必要な求人募集をかけられないことが人手不足問題に拍車をかけます。

残業が多い上に休みが少なく有給も取りづらい

スタッフがカレンダー通りに休めると仮定した場合、年間の休日は約120日あります。年間休日が80日以下だと、ブラック企業とみなされる可能性が高いです。

「有給を申請しても許可されない」という理由で有給が取れない企業もあり、少ない有給日数は正社員の早期退職につながるため注意しましょう。また、残業代を支払っていないと早期退職につながるだけではなく、悪評が流れ、人材採用がさらに難しくなる恐れもあります。

会社が人手不足だとどのような問題が起きやすいのか?

会社が人手不足に陥ると、負のスパイラルが連鎖します。ここからは、会社が人手不足の時に生じる典型的な3つの問題を解説します。

一部の社員にしわ寄せが行き早期退職が起こる

人手不足だと、一部の正社員に多くの仕事がのしかかる傾向にあります。例えば、10名の正社員で行う仕事を5名で行う場合、1人当たり2倍の仕事量を抱えることになるのです。特に、優秀な正社員ほど業務を効率的に終わらせるため、周囲よりも多くの仕事を任される損な状態になります。また、余分な仕事を行った正社員に対して、正当な評価を与えなければ、不満や意欲の低下につながります。結果的に、早期退職者の増加や優秀な人材の流通の原因となるのです。

人手不足に伴う労働環境の悪化によって悪評が付く恐れがある

人手不足になると、事務処理や案件の対応などで過剰な労働を強いられる可能性が高いです。労働環境が悪化すると、悪評が広がりやすくなり、結果的に新しい人材が入ってきません。新たな人材を採用できないと、在職している正社員がさらに大変になってしまいます。

事業の縮小が起き倒産に繋がる

人手不足は倒産の原因となります。受注や案件はあるにも関わらず、人材不足が原因で売上が低下するケースは多いです。人材不足に伴う事業縮小により、他社との競争力を失う可能性があるため注意が必要です。

会社の人手不足解決のために行うべき3つの対策

人手不足が引き起こす問題が分かったところで、具体的な対策法を解説します。これから紹介する3つの対策を実施することで、正社員の業務負担を減らしつつ、離職防止と採用を両立できる環境を構築できます。

業務の自動化や外注によって社員の負担を減らす

まずは業務の自動化や外注を行い、正社員の業務負担を減らしましょう。正社員の業務負担を減らすことで、人手不足が引き起こす更なる退職を防止する狙いです。例えば、ITシステムを導入すれば、毎月発生するバックオフィスの定型業務の自動化・効率化を行えます。

紙業務に関しては、契約書周りの紙処理業務を廃止し、デジタル契約を積極的に利用しましょう。また、コールセンター業務を外注することで、電話窓口の業務軽減につながります。

まずは正社員の負担となっている業務を洗い出し、自動化や外注できる業務は積極的に推進しましょう。コストこそかかりますが、正社員の退職防止や業務効率化など様々な効果を見込めるため、コストパフォーマンスは高いです。

労働環境や職場環境を改善して働きやすい職場にする

賃金や福利厚生の制度導入で、労働環境の改善につなげます。福利厚生の具体例は、家賃補助制度や英語学習補助制度、資格取得支援制度、無料軽食サービス制度などです。

また、職場環境の改善の一環として、コロナの感染対策やリモートワークの導入、労働時間の軽減などを実施するのは、大きなコストもかからないためおすすめです。職場・労働環境を改善すれば、社員の満足度が上がり、離職率の減少につながるだけでなく、人材採用もしやすくなります。

多種多様な人材の採用を積極的に行う

少子高齢化に伴う人材不足対策として、多くの企業が実施しているのが、多種多様な人材の採用です。例えば、女性社員の多くは、結婚や出産を機に退職してしまいます。しかし、優秀な女性社員が退職するのは、会社にとっても大きな損失です。

そこで結婚・出産後でも働きやすい職場環境をすれば、女性社員の離職率の低下に貢献できます。さらに、女性が働きやすい職場として女性の求職者にアピールできるのです。結果、転職市場に眠る優秀な女性人材を採用しやすくなります。

女性の他にも、シニアや障がい者、外国人など多種多様な人材の採用を積極的に行いましょう。固定概念にとらわれるのではなく、一人ひとりの特性を生かすことに重きをおけば、雇用のミスマッチも防止でき、業務の効率化にもつながる可能性が高いです。

会社が人手不足になる原因を追求して適切な対策をしよう

会社が人手不足だからといって、無計画に採用をするのは避けるべきです。無計画な採用は、余計なコストの発生や高い離職率などを招きます。

まずは自社が人手不足になる原因を解明しましょう。人手不足の原因を一つひとつ改善することで、正社員が長く働いてくれる環境構築ができます。環境が整ってから、採用活動に注力すれば、人手不足は解決されます。

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SAL編集部
SAL編集部 SAL henshubu

株式会社SAL

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