経理代行サービスにアウトソースできる経理業務

経理業務は時間や手間のかかる業務であるため、アウトソースしたいと考える企業は多いです。業務効率化や労働の負担を軽減したいのであれば代行サービスの利用をおすすめします。ここでは、経理代行サービスが対応できる業務を紹介します。

給与計算

従業員の給与計算は毎月取り組む業務です。業務内容は税金の計算や保険の適用管理などさまざまであるため、規模の大きい企業であるほど給与計算には時間がかかります。また、給与計算にミスが生じた場合、従業員から不信感を抱かれてしまうため、丁寧な作業も求められます。

毎月膨大な量をミスなく完了させるには従業員の負担が大きいです。代行サービスへ就業規則や出勤管理データを提出すれば、労力のかかる給与計算をアウトソースできます。

経費計算

経理代行サービスでは経費計算も対応業務の1つです。経費は事業を拡大するために必要なコストを意味し、オフィスのレンタル料金や広告費などが該当します。

経費によって支払う税金の額は変動するうえ、計算を間違えると税務調査で指摘されるリスクがあります。そのため、経費計算ではお金の動きを正確に把握しなければなりません。仕事を兼業した取り組みではミスを見落とす可能性は高いため、委託することで正確に経費を計算できます。

請求書などの書類作成

請求書や領収書などの書類作成も経理業務に該当します。請求書や領収書は行った手続きを形として証明するものであるため、書類作成は重要な作業です。確定申告は税理士の資格が必要であるなど、書類によっては作成に資格が必須なケースもあるため注意が必要です。

会計データの入力

会計データ入力とは、必要な情報をパソコンのデータとして入力する作業のことです。簡単な作業ではありますが、膨大な情報を入力するには時間がかかります。

また、ミスなく入力作業を完了させる必要があるため、入力作業には集中力が大切です。単純な作業ですが従業員の負担が大きいため委託すると、コア業務への取り組みを進められます。

その他の経理に関する業務

企業のサービスによって異なりますが、経理に関する業務であればほとんど代行サービスに委託できます。給与計算や経費計算以外にも、売掛金・買掛金管理や入出金管など、アウトソースできる業務は多々あります。自社のみでの経理業務への取り組みが難しい場合は、代行サービスを利用すると良いです。

経理代行サービスのメリット

代行サービスは負担の大きい経理業務に対応できるため、利用するとさまざまなメリットが得られます。企業の利益向上に向けて代行サービスを有効活用するためにもメリットの把握は必須です。経理業務を外注するメリットは以下の通りです。

経理業務以外に注力できる

代行サービスを利用すれば、経理業務に時間を割く必要はなくなり、本業に集中できます。経理業務は作業量が多いうえに正確性が求められるため時間を必要とします。経験の乏しい従業員が、コア業務と経理業務を兼業する場合、本業に取り組む時間がなくなってしまうでしょう。

さらに、経理業務は利益にはつながらないため、コア業務に取り組む時間がないと企業の売上が低下してしまいます。コア業務に取り組める時間を確保したいのであれば、代行サービスの利用は必須です。

入力漏れ・計算ミスの発生を防ぐ

経理代行サービスに業務をアウトソースすると、入力漏れや計算ミスの発生を防げます。代行サービスでは経理に精通する専門家が業務への取り組みを行います。細かい部分まで注意しながら迅速に対応するため業務の正確性は高く、作業完了までに時間がかかりません。

自社の担当者に任せるのも経理業務を遂行する1つの手段ではありますが、プロに依頼できる代行サービスを利用すれば、ミスの発生を防止できます。

従業員を雇うよりもコストを最適化できる

経理代行サービスを利用すれば、雇用コストや教育コストを削減できます。経理業務の担当者を雇うと人件費が毎月必要となりますが、少しでも固定費の消費が減ると、企業の負担が減少します。

また、代行サービスの種類は数多くあり、料金は会社ごとに異なるため、自社に適したサービスを選べばコストの最適化が可能です。代行サービスと自社での取り組みを組み合わせれば、外注に費用をかけすぎることなく、よりコストを最適化できます。

経理代行サービスのデメリット

メリットがある一方で、デメリットも存在します。企業への損害を防ぐためにデメリットの把握は必要です。経理代行サービスを利用するデメリットは次の通りです。

状況に合わせた柔軟な対応が難しい

代行サービスを利用すれば作業負担の削減につながりますが、状況に合わせて柔軟に対応できないデメリットがあります。経理業務の担当者がいつでも対応できる訳ではなく、連絡がスムーズにいかず、情報共有に時間がかかってしまうこともあるでしょう。

取り急ぎの業務は自社で取り組むケースも考えられます。また、業務によっては自社の従業委員に任せた方が良い場合もあるため、外注を必要としない状況を考慮した取り組みが必要です。

情報漏洩・セキュリティリスクがある

経理業務をアウトソースする際は、従業員の個人データを記載した書類を送付しなければなりません。送付先を間違えたり、データを紛失したりした場合、個人情報が流出するセキュリティリスクが考えられます。

個人情報は悪用されてしまう可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。送付先を間違えるなどのミスは避けましょう。依頼先のセキュリティチェックも行い、信頼できる代行サービスを利用する必要があります。

対応範囲次第ではコストがかかる

サービスによってはオプションで業務が追加できる場合があります。通常プランで対応できる業務以外はオプションで業務範囲を追加する必要があるため、その分コストがかかります。

オプション次第では予想していた料金よりも高いケースが考えられるため、企業の予算オーバーには注意が必要です。予算が厳しい場合は、自社での取り組みを行うことを考慮した方がコストを最適化できます。外注を依頼する前は、予算と外注したい業務を照らし合わせましょう。

経理代行サービスの注意点

発注ミスの防止やコストの最適化につながるメリットのある代行サービスですが、利用する際に注意するべき点があります。より有効にサービスを利用したい場合、注意点の把握は必須です。経理代行サービスを利用する際の注意点は次の通りです。

委託する経理業務の範囲を明確にする

サービスによって対応できる内容は異なるため、経理業務の範囲を明確にしましょう。代行業者にどこまでの業務を任せるのか明確にすると、自社の希望にマッチするサービスを見つけやすくなります。

しかし、すべての業務を任せてしまうと、コストがかかるうえノウハウが蓄積しません。自社で取り組むものとアウトソースするもののバランスを考え、業務を委託することをおすすめします。従業員の経験を積み上げ、アウトソースと組み合わせればコストを最適化できます。

コミュニケーションコストも考慮する

外部との連携には手間や時間がかかるため、業務を委託する際はコミュニケーションコストを考慮しましょう。相手の返信が遅く、コミュニケーションに時間がかかってしまうと業務はスムーズに進みません。

円滑に業務を進めるためには密な連携が取れ、お互いの認識のすり合わせが迅速にできるサービスを選定する必要があります。ChatworkやSlackなど、コミュニケーションツールはいくつかあり、どのようなツールで連絡を取り合うのかのチェックも必要です。

経理代行サービスおすすめ3選

経理業務を代行するサービスの種類は数多く存在しますが、それぞれサービス内容が異なります。業務の外注を依頼する際、期待する結果を得るには契約先の会社の選定が重要です。ここでは、おすすめの経理代行サービスを紹介します。

NOC経理アウトソーシング

料金	委託する業務により異なる
対応業務	経費精算・請求書発行売掛金・買掛金管理など

NOC経理アウトソーシングは経理の全般業務を委託できる代行サービスです。経理人材の採用難や作業における負担などの課題を解決し、業務の効率化や経理体制の再構築を支援します。難度や作業量に応じて適切な人材を組織し、企業専用のチームを作成するため、充実したサポートが期待できます。

マニュアルがなくても委託できるため、自社に経理担当者がいなくても業務をミスなく進行できるでしょう。100〜300人規模の企業に中小企業におすすめのサービスです。大企業でも経理の一部を委託できる柔軟性もあります。

Smart経理

料金	スタンダード　15万円～ / 月エキスパート　30万円～ / 月
対応業務	給与計算・経費精算会計入力など

Smart経理はクラウドサービスを活用した経理代行サービスです。必要書類をスキャンするだけで業務が進むうえ、シンプルな操作で作業に負担がかかることはありません。プロのチームを組織してリモートで取り組むため、継続して経理業務をスムーズに進行できます。

担当者の採用や育成に手間と時間がかかってしまい、コア業務に集中できないといった課題を抱えている中小企業におすすめするサービスです。生産性向上に最適であり、経理業務の属人化を防げます。

i-Staff Accounting

料金	9,800円～ / 月3,000円～ / 時間
対応業務	給与計算・経費精算入出金管理など

i-Staff Accountingは数々の契約実績を誇る経理代行サービスです。優秀な経歴を持った300人以上のスタッフが経理業務を担当し、採用コストや雇用コストの削減を実現します。不動産からゲーム開発業界まで幅広い企業がサービスを利用しており、「作業が多くて面倒である」「数字の管理がしっかりとできていない」「コア業務に専念できない」といった課題の解決が可能です。

対応できる業務の幅は広く、経理に関する仕事はすべて委託できます。セキュリティ対策も充実しており、個人情報漏洩を防止できます。i-Staff Accountingに業務を委託することで経理に時間を取られず、コア業務に集中できるでしょう。

経理代行サービスを活用して生産性を向上

経理代行とは経理に関する業務を代行するサービスです。経理に関する業務は時間や手間のかかるものが多く、従業員の負担になります。経理業務を委託すればコア業務へ集中できるなど、作業ミスを防げるメリットがあります。

一方で、情報漏洩のリスクや業務内容によってはコストがかかるなどのデメリットがあることに注意が必要です。業務範囲の明確化とコミュニケーションコストを考慮しつつ、生産性向上に向けて経理代行サービスを利用してみてはいかがでしょうか。