人手不足なのに求人募集を出さない3つの理由|なぜ人が足りないのに増やさないのか?

人手不足で悩んでいる会社経営者様の中には、「人手不足なのに求人を出さないことって正しい?」と不安に思っている方はいらっしゃるかと思います。
本記事では、人手不足でも求人を出さない理由や人手不足の対応方法について、ご紹介します。
この記事をご覧の方にオススメの資料のご案内
優秀な社員が辞めない会社づくりの方法がわかる資料
人手不足に悩む中小企業が「在宅チーム」を活用することで
優秀な社員を確保し、利益率の高い組織をつくる方法のヒントが得られます。
人手不足なのに求人募集を出さない3つの理由

人手不足なのに求人募集を出さない理由として、以下の3つが挙げられます。
- 募集しても応募がこない
- 人件費を削減したい
- 経営層が現場の人手不足を把握していない
それぞれ、詳しく説明します。
募集しても応募がこない
人手不足なのに求人募集を出さない理由として、過去に何度か求人募集したけど応募者が来ないので、出さなくなったという理由が挙げられます。
応募が来ない原因として給与などの条件が悪い、人気のない職種、周辺に働き手が少ないといった、さまざまなケースが考えられます。
ハローワークやネットなど無料で出せる求人であればいいですが、人の目につきにくく効果は実感しにくいでしょう。
お金を出して募集しても無駄になるので出さなくなってしまうパターンが多いです。
人件費を削減したい
人手不足なのに求人募集を出さない理由として、人件費を削減したいという理由が挙げられます。
求人広告の費用以外にも人を雇っている分、従業員の給与や保険、福利厚生などお金は多くかかります。
現在の売上がいつまで続くかわからないのに、売上が一気に落ちたからといって従業員をすぐクビにするわけにもいきません。
少ない人数で業務をこなしていきたいというのが、経営者の本音でしょう。
経営層が現場の人手不足を把握していない
人手不足なのに求人募集を出さない理由として、経営層が現場の人手不足を把握していないという理由が挙げられます。
経営層は、現場の状況をしっかり把握していたいことがよくあります。
仕事でちょっとした問題が起きたことなどは耳にしていたとしても、結果的に業務は回っているしノルマは達成しているので、仕事は成り立っていると思っている場合があります。
人手不足でも頑張って仕事を回す従業員が有能すぎてしまうことが、原因かもしれません。
求人募集以外の人手不足への対応方法

求人募集以外の人手不足への対応として、以下の4つの方法が挙げられます。
- 人件費を賄える売上をたてる
- 雇用ではなくツール導入で対応する
- 雇用ではなくBPOで対応する
- 事業計画の見通しをたてる
それぞれ、詳しく説明します。
人件費を賄える売上をたてる
求人募集以外の人手不足への対応方法として、人件費を賄える売上をたてることがポイントになります。
売上を上げるための方法として、以下の5つが効果的です。
- インバウンド営業を導入する
- 紹介制度を活用する
- 商品の開発や見直しを行う
- リピーターを増やす
- 既存客に他商品を提案する
それぞれの方法について、詳しく説明します。
インバウンド営業を導入する
ITが進化している現代で、インターネットを利用しない方は少ないでしょう。
そこでWebサイトやSNS、ネット広告などを利用すれば、商品に興味をもった人が現れる可能性があります。商品に興味をもってくれた人に営業を行えば、飛び込み営業(アウトバウンド営業)よりも、成功率は高くなります。これを「インバウンド営業」と言います。「コストを抑えて宣伝したい」という場合は、積極的に行っていきましょう。
しかし、注意点があります。
利用するプラットフォームによっては客層や年齢層、特性が異なります。例えば、Instagramであれば女性中心の客層で、写真中心の商品の方が、注目されやすいです。売りたい客層に合った人が利用するプラットフォームを利用すると良いでしょう。
これまでインバウンド営業を活用しなかった業界でもインバウンド営業の導入は効果的です。以下の記事では印刷会社での例を紹介しています。
紹介制度を活用する
多くの人に商品を知ってもらっても、良い印象を持ってもらえなかった場合には、悪いイメージが広がってしまうこともあります。ネットを利用すればコストは下げやすいですが、対面に比べると親近感を持ってもらうのはなかなか難しいでしょう。
成約率を高く保ったまま、新規客を増やしたい場合は、紹介制度を活用するのをおすすめします。知らないスタッフから説明を受けるより、友人や知人から紹介された方が、信頼度は上がります。
紹介を受けると、「あの人が良いって言うから買ってみようかな」と感じることが多いため、購入してもらいやすくなるでしょう。
また、商品を紹介した既存客に対して割引やおまけをプレゼントするなど、メリットを提示すると紹介してもらえる可能性が高くなります。
商品の開発や見直しを行う
新規客を獲得するためには、「商品の質」が大切です。積極的に商品の開発や、リニューアルをしていきましょう。同時に商品の価格を見直してみるのもおすすめです。新商品が出るタイミングは、価格変更がしやすいからです。
また、値下げをして新規購入や定期購入を促すと、客数を増やしやすいです。扱っている商品の特性に合わせて、使い分けてみてください。
リピーターを増やす
リピーターを増やすには、「利用するほどお得になる」ような制度を導入してみましょう。顧客がお得感を感じれば、他社商品に流れるのを防げます。
例えば、会員のランクアップ制度を導入し、購入金額が高い人に対して割引率を高める方法があります。個別購入よりも定期購入の方を、お得に価格設定するのも良いでしょう。
既存客に他商品を提案する
リピーターが増えてきたら、商品の単価アップを目指しましょう。提案する際は、顧客の利益になる提案を意識します。
「売上上げたいから提案してきているんだ」と、思わせてしまうと、印象が悪くなります。相手にとってのメリットを提示しながら、他商品の提案をしていきましょう。
雇用ではなくツール導入で対応する
求人募集以外の人手不足への対応方法として、ツール導入を検討してみてはいかがでしょうか。
具体的にITツールを導入すれば、どのようなことが実現できるのかを紹介します。
業務の効率化が上がる
書類作成や紙に予定を書く、勤務時間を手書きで申請するといった、これまで従業員の手で行われていたアナログ業務を、ITツールを導入すれば自動化が叶います。
これにより、時間が掛かっていた業務をなくしたり減らしたりできるので、業務効率が上がるでしょう。
企業全体の生産性がアップする
業務効率が上がれば勤務時間内にできることが増えるので、今までよりも企業全体の生産性がアップします。業務に余裕ができることで、新しい発見や挑戦する機会が増えるでしょう。
企業にとって、大きな力につながります。
品質の向上や維持ができる
業務を自動化することでミスが減り、品質の向上や維持ができます。人間であれば失敗することは当たり前ですが、ITツールは人間に比べるとミスは少ないです。
そのため、品質を向上させ、より多く生産することが可能となるでしょう。
業務のスピードが上がる
業務が効率よく進み生産性がアップすることによって、業務のスピードが上がります。これにより締切を早めるなど、さまざまな業務にスピーディーに対応が可能となります。
スピーディーさが必要な業務では、他社と競合するための力となるでしょう。
情報の共有がスムーズにできる
ITツールを導入すれば伝言などを掲示板やチャットを使い、気軽にコミュニケーションを取ることができます。また、情報収集に多くの時間を費やしていた場合、データ化することで探しやすくなるでしょう。
情報共有の幅が広がれば、コミュニケーションが必要な業務でもプラスになっていきます。
雇用ではなくBPOで対応する
BPOは単なる「業務委託」ではありません。企業の経営戦略や抱えている悩みの解決、幅広い分野に対して長期的にコンサルティングしていきます。そのため、特定された業務にとどまらず、業務を丸ごと業者に委託することもできます。
BPOを活用することで、企業は売上に関わるコア業務や経営策略などにリソースを割けるようになるので、効率の良い経営が可能です。また、BPO業者側も特定の分野に特化したプロを抱え、同じような案件を多く請け負うことによるスケールメリットを得られます。
コスト削減以外にも、BPOで得られるメリットは多くあります。
- 専門性の高いスタッフが対応するので、品質の向上が期待できる
- 豊富な経験を活かして業務効率を改善する
- 個人情報などを扱う業務をまとめられるので、セキュリティリスクが軽減する
その一方で、全ての業務を丸投げしてしまうと以下のようなデメリットが発生する場合もあります。
- 自社にノウハウが蓄積されない
- 委託している業務内容の詳細が分からなくなってしまう
このような事態にならないためには、BPO業者としっかりコミュニケーションを取り、定期的にレポート提出するといった方法で、業務内容の報告を適宜受けるようにしましょう。
また、自社が求めるレベルに達したBPO業者を慎重に選ぶことが大切です。
事業計画の見通しをたてる
採用活動を行う前に、今取り組んでいる業務の中から、やる必要がない業務を見つけることが大事なポイントです。例えば、行う頻度が高い資料作成やデータ集計などよく考えるとやる必要がない場合があります。まずは業務を細かく洗い出しましょう。
そして重複していたり不要な業務の見直し、業務の簡素化を図ったり、やらなくても困らない業務を見つけ出します。
例えば、業務内に以下を行う場面があるとします。
- 書類の作成
- 商談
- 契約書の作成
このうちの企画書の作成や契約書の作成業務を、アシスタントに依頼することもできます。
また、1つの業務を細かく分ければ他の人が行える場合もあるので、業務内容を洗い出す作業は重要でしょう。
人手不足の解消は会社の優先事項

人手不足の状況に陥ったときには、求人募集以外の対応方法はいくつかあります。会社の優先事項を考慮しながら自社に合った方法で、人手不足の解消を目指しましょう。
こちらの記事では人手不足の会社によくある特徴や解決方法をご紹介しています。