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新規事業特集

【株式会社INREVO】宿泊業界にSaaSとRPOで変革を!『ヒトトレ』シリーズが切り開く地方創生への道のり

SAL編集部
SAL編集部
【株式会社INREVO】宿泊業界にSaaSとRPOで変革を!『ヒトトレ』シリーズが切り開く地方創生への道のり

株式会社INREVOは、全国でホテルを運営する株式会社Hostyから子会社として2024年に独立する形で設立され、宿泊業界向けのSaaS(※1)システムと【ヒトトレ】シリーズを提供する企業です。
今後は、宿泊業界における人材に関する悩みを総合的に解決できることを目指しており、現在はこの目標に向けて、SaaSシステムの開発を進めると共に【ヒトトレ】シリーズとして、採用代行事業と研修事業を展開しています。今回は、代表の南氏に【ヒトトレ】シリーズを提供する背景、現在の進捗、そして今後の展望についてお話を伺いました。

※1.SaaS(サース):
(Software as a Service)の略でインターネット経由で利用できるクラウド上のソフトウェアやサービス形態のこと。

まず、株式会社INREVOの成り立ちと事業概要について教えていただけますか?

 株式会社INREVOは、2024年1月に親会社である株式会社Hostyから派生して設立されました。Hostyは全国で約1,500室のホテルを運営しており、私は同社で開発と人事の統括を担当していました。上場準備を進める中で、ホテル事業単体では企業価値の向上が難しいと判断し、SaaS事業を独立させる形でINREVOを設立しました。

当初は宿泊業界向けのSaaSプロダクト(AIチェックインシステムや客室管理システム)の開発と販売を中心に事業を進める予定でした。しかし、プロダクトが外販可能なレベルに達するまで時間がかかるため、まずは、人材不足が顕著なサービス・宿泊業界においても採用に困らなかったHostyのノウハウを活かし、人材課題を総合的に解決する「ヒトトレ」シリーズ(採用代行と研修)を立ち上げました。

現在は、「人材ニーズのある宿泊業界向けにSaaSとヒトトレを組み合わせた解決策を提供する」ことを目指しています。地方創生や宿泊業界の特化を将来的な目標に据えつつ、まずは上場企業を中心に採用代行を展開し、「RPOならINREVO(ヒトトレ採用)」という認知拡大を目指しています。

宿泊業界は参入障壁が高いと聞きますが、それをどう乗り越えていますか?

そうですね。2023年の上半期には宿泊業界で人材不足による倒産が過去最多となり、「人」に対して本当に困っており、人材確保と業務効率化が緊急課題であることは明らかです。しかし、宿泊業界はいわゆるレガシー業界(※2)であり、新規サービス・新しい取引先に対して慎重な姿勢を示すことがよくあります。
そのため、観光庁や地方自治体と連携して町全体にSaaSを導入するアプローチが必要であると考えています。 

※2.レガシー業界:
市場が成熟して成長が鈍化している業界、または産業構造的にイノベーションが起きにくい業界のこと

南社長のこれまでのご経歴についても教えてください。

経歴としては、学生時代はベンチャー・スタートアップだった企業で事業企画に携わっていて、23歳ごろに社会人として働き始めてからは、2社の企業で取締役を経験しました。
1社目では、コロナ禍だったこともあり、オンラインセミナーの代行事業をイチから設計・開発しました。売り上げは年商3億円規模に成長させました。
2社目では、新規事業部の役員をさせていただき、研修・開発・受託開発事業を行っていました。だいたい年商35〜40億円の規模だったのですが、全てイチから自分で事業を立ち上げました。そして2023年に株式会社Hostyに参画し、その後半年でINREVOを立ち上げています。

研修事業をこれまでされていたのですね。今回の事業にも役立ったのでは?

 そうですね。人材事業【ヒトトレ】シリーズの一つである【ヒトトレ研修】は、これまでの経験を活かし、特に研修内容の設計に反映させた部分があります。この【ヒトトレ研修】は、質の高い研修を低コストで提供できる点が大きな強みです。
また、『アウトプットを徹底的に』をコンセプトに掲げ、知って終わりではなく、『頭で理解し、実行できる』自律型人材の育成を目指しています。質の高い研修を高額で提供している企業も多い中で、私たちは同じクオリティをより手頃な価格で提供できると自負しています。より多くの方に認知していただけるよう、さらに取り組んでいきたいです。

【ヒトトレ採用】はどのようなサービスで、他社との差別化ポイントは何ですか?

【ヒトトレ採用】は、従来の人材紹介サービスに代わる「採用代行(RPO)」サービスです。主に媒体選定、スカウト配信、候補者対応、さらに要望に応じて一次面談の実施まで、採用プロセスを一括して支援します。採用代行(RPO)業界の中では珍しく完全成果報酬型を採用しており、実際に採用が成立した場合のみ費用が発生するため、初期費用やリスクを抑えた形で利用可能です。

他社との差別化ポイントは以下の通りです。

1.低コスト・柔軟な料金設定
通常の人材紹介では年収の35%〜50%の費用が必要なところ、【ヒトトレ採用】では採用対象に応じて報酬率を設定し、場合によっては人材紹介の半分以下の割合で提供可能です。さらに、報酬内で媒体費用もカバーするため、追加費用の心配がありません。

2.徹底したデータ提供
採用活動で使用した媒体やスカウトの結果に基づくデータを全て提供
します。このデータを活用すれば、企業自身でも最適な媒体選定や採用活動を行えるようになり、長期的なコスト削減が期待できます。

3.完全成果報酬型
初期費用がなく、採用が成立しない限り費用は発生しません。これにより、採用にかかるリスクを最小化しつつ、高い費用対効果を実現します。

4.媒体選定のプロフェッショナル
効率よく適切な人材を採用するため、各媒体の特性やコストを最大限に活かした選定を行いますその結果、クライアントは無駄な費用をかけることなく、最適な人材を採用可能です。

【ヒトトレ採用】は、人材紹介サービスに代わる新しい採用支援の形を提案し、採用コストの大幅削減と効率的な採用活動をサポートします。

御社が描く今後の展望を教えてください。

私たちの目標は、宿泊業界の課題を包括的に解決し、業界全体を活性化させることです。「できない」を「できる」に変える支援を通じて、新たな価値を生み出していきたいと考えています。
そのためには、【AIチェックイン】や宿泊施設用タブレットアプリ【roomport】を中心としたSaaS事業と、人材事業【ヒトトレ】シリーズを連携させ、相互に活用するクロスセル戦略(※3)の強化が重要だと考えています。

ただ、宿泊業界では、新しいサービスや取引先に慎重な姿勢を示すことが多いため、SaaSの導入は、観光庁や地方自治体と共同で町おこしプロジェクトとして、地域全体での導入を進めるために、今は採用代行などで実績を積み重ねています。

また、最終的に私たちの目指す姿は、宿泊業界の人的課題の解消や顧客満足度の向上だけでなく、その周辺を含めた地域全体を活性化させ、地方創生を実現することです。

※3.クロスセル戦略:
顧客が購入する商品やサービスに関連する商品やサービスを提案して、購入を促すこと

インタビュー企業 
株式会社INREVO:https://inrevo.co.jp

この記事を書いた人

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株式会社SAL

ピボットCEO(しよー)のSAL編集部は、不確実性が高まる時代において、変革を目指す経営者を応援するメディアです。自社経験に基づくノウハウで、中小企業が変化しやすい組織づくりを支援する「remodooo!」を提供するSALが編集する、主に会社経営者向けのコラムサイトで、お役立ち記事を配信しています。