【株式会社サードライフ】企業福利厚生の新潮流!健康経営をサポートする有機野菜提供サービス『やさいのキラメキ』の挑戦

企業の福利厚生として新たな価値を提供する【やさいのキラメキ】は、有機野菜を通じて社員の健康を支え、企業の生産性向上を目指すサービスです。農業の魅力に引き込まれた代表が立ち上げたこの事業は、社員だけでなく、農家の支援にもつながる新しい取り組みです。サービスの成長とともに、有機農業の認知拡大にも注力しています。【やさいのキラメキ】が生まれた経緯と今後の展望について、株式会社サードライフ代表取締役CEO中田氏にお話しを伺いました。
【やさいのキラメキ】サービスについて教えていただけますか?
【やさいのキラメキ】は、有機野菜を企業の福利厚生として提供するサービスです。社員の健康を支えるために、新鮮で安全な有機野菜をお届けしています。健康的な食生活をサポートし、結果的に企業全体の健康経営を促進することを目指しています。
どのような背景からこの事業が生まれたのでしょうか?
きっかけは、私自身が農業の魅力に引き込まれたことですね。
約8年前、趣味で自宅のプランターでミニトマトを育て始めたのが始まりでした。子どもたちと一緒に手でもぎってその場で食べて「美味しい!」という小さな成功体験が嬉しくて、次第にプランターを増やしていきました。たまたま近所に小さな貸農園があったので、そちらでさらに挑戦してみると、プランターとは全然違うレベルで作物が成長することに感動したんです。そうして毎年ステップアップさせていったら、最終的には100平米ほどの農園を借りることになりました。
その時点ではまだ事業化を考えていたわけではないですよね?
完全に趣味として始めていました。郊外に引っ越したのをきっかけに、神戸で本格的な農園に挑戦することにしたんです。そこで採れすぎた野菜を社員に提供するようになり、これが福利厚生に繋がっていきました。最初は家族と一緒に楽しんでいた農業が、自然と社員へも広がっていったんです。
農業を続ける中でどのような壁に直面しましたか?
農地を借りる際、農家以外は100平米以上の土地を借りられないという壁に直面しました。そのため、農業の資格を取ることを決め、週末に農業学校に通いました。その結果、2024年の春に農家として認定されました。
プランターで始めてから農家として認定されるまで、約8年の年月がかかりましたね。
御社は有機野菜に特化されているんですね?
有機野菜や無農薬野菜を福利厚生として提供し、企業の社員が健康的な野菜を食べて元気になってもらうことを目的としています。このコンセプトでサービスを提供している企業はほかにないと思います。市場には、カット野菜を提供する昼食補助的なサービスはありますが、私たちは丸ごとの野菜を届け、社員が自分で調理できるようにしている点が特徴です。
さらに、経済産業省が2016年度に創設した、多くの企業がこの認定を目指している「健康経営優良法人」という認定制度があります。これは、特に優れた健康経営を実践している企業や法人を顕彰するものですが、【やさいのキラメキ】を導入していただければ、その認定をクリアすることができるんです。企業は健康的で元気に働ける環境を整えることで、社員の生産性を向上させ、評価を得られるようになります。
また、有機農家の多くが経済的に困難な状況にあることを知り、農家さんの卸先を増やしたいという目的があり、この事業を始めました。
現在提供している野菜は、弊社の畑で収穫したものに加え、協力農家さんが30軒以上、農地面積は合計で30ヘクタール、東京ドーム6個分に相当します。ほとんどが兵庫県内ですが、大阪の農園とも取引が始まり、さらに島根県や新潟県などにも広がりつつあります。
リリースから2ヶ月が経過しましたが、具体的なお客様数や反響などを教えていただけますか?
リリース前から既存のブランディングのお客様にご協力をお願いして、検証期間を設けて少し始めていたんです。その際に、オペレーションの確認やアンケート、ヒアリングを行い、改善点を見つけることに集中しました。この検証期間を経て、今では2ヶ月ほどで約30社のお客様にご利用いただいています。業種は本当にさまざまで、不動産業、小売業、メーカー、建設業など、様々な業種のお客様に導入していただいています。この30社のうち、既存のお客様よりも新規のお客様が多いんです。
口コミが広がることで、新たなお客様が増えていると感じています。例えば、SNSで「弊社はこんな福利厚生を導入しています」と発信されたり、それを見た企業が興味を持って問い合わせてきたりします。「福利厚生に野菜?」と興味を持ってもらえることもありますし、企業としても何かしらの認定を得たいというニーズがあるんですよね。採用強化や企業の魅力を高めるために、こういった福利厚生の取り組みがアピールポイントになるのではないかと思います。
【やさいのキラメキ】事業の、今後の展望を教えて下さい
まずお客様を増やしていきたいというのは当然ですが、それに加えて有機農業の認知拡大にも力を入れていきたいと考えています。私自身もそうでしたが、有機野菜について正しく理解していない方がまだ多いと思います。もし市場で有機野菜への需要が増えてくれば、次の世代の若者たちが有機農業を目指すような流れができれば素晴らしいなと思っています。また、SDGsやカーボンニュートラルの取り組みもありますが、国として掲げられている2050年までに有機農業の面積を25%に増やすという目標に対して、私たちがその一助になれるよう努力していきたいと思っています。
この事業で特に伝えたいこだわりや思い、ポリシーがあれば教えてください
私たちが大切にしているのは、「協創」という価値観です。これは他社との競争ではなく、農家さん、お客様、地域、国、さらには地球全体が一緒に協力し合って創り上げていくという考え方です。私たちが提供するサービスだけではなく、みんなで協力して美味しい有機野菜を広めていくことが重要だと考えています。
インタビュー企業
株式会社サードライフ:https://thirdlife-dc.com/