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新規事業特集

【株式会社樹サイン】が切り開く看板の新時代!3Dプリンターで実現する高品質・低コスト『光る看板文字』の魅力とは?

SAL編集部
SAL編集部
【株式会社樹サイン】が切り開く看板の新時代!3Dプリンターで実現する高品質・低コスト『光る看板文字』の魅力とは?

創業から25年、看板業界に革新をもたらしてきた株式会社樹サイン。全国対応を可能にする一貫制作の強みや、日本初の3Dプリンターを活用した【光る看板文字】など、独自の技術力でお客様の多様なニーズに応えてきました。
代表取締役 岡村氏に、事業への情熱、挑戦の背景、今後のビジョンについてお話を伺いました。

まず、株式会社樹サインについて教えていただけますか?

はい。当社は平成11年の創業以来、看板のデザイン、設計、制作を一貫して手掛けております。全国対応が可能で、企画から施工まで全てを自社で完結できる点が大きな強みです。
特に日本初の3Dプリンターを活用した光る看板や、立体感のあるチャンネル文字と呼ばれる文字看板など、独自の技術と設備を駆使して、高品質・高効率・低コストを実現し、お客様の多様なニーズに柔軟にお応えしています。
また、「LEDデジタルサイネージ」の設置から映像制作・配信管理まで一貫対応しており、高い防音性とカスタマイズ性を備えた個室ワークブース「アイスペース」の販売事業も行っています。

こうした取り組みが評価され、2024年には「埼玉の100選企業」に選ばれるなど、信頼と実績を積み重ねています。

看板の一貫制作というのは、業界内では珍しいのですか?

そうですね。この業界で一括制作を自社で行っている会社は、おそらく100社中1社程度だと思います。鈑金や樹脂など取り扱う資材が多く、製作技術や設備も必要になる為、多くの会社が一部の工程を外注に頼っているので、当社のようなフローはかなり稀ですね。

設計、デザインという分野についてもう少し具体的に教えていただけますか?

デザインの分野は私たちの大きな強みの一つです、例えば個性的なデザイン程、「製作段階で難しい』といった問題も最初の段階で解消できるので、スムーズで質の高い仕上がりを提案できます。また、設計で一番多いのは、ゼネコンさんからの公共工事用の看板や、大型看板の設計です。
10メートル級のものだと建築物として工作物申請が必要になりますので、構造計算や図面の作成も含めて対応しています。

日本初の3Dプリンターで作る【光る看板文字】について、詳しく教えていただけますか?

簡単に言うと、3Dプリンターを使って立体的な文字を作り、その内部にLEDを組み込んで光らせる看板のことです。
3Dプリンターを使うことで、従来の看板と比べて細かいデザインや複雑な形状の文字も高精度で作れます。さらに、材料の無駄が少なく、コストパフォーマンスにも優れています。また、軽量なので、取り付けの自由度も高いんです。
当社では、屋外対応の特殊な素材を使用しているので、紫外線や天候の影響にも強く、屋外での使用も安心です。
もともと海外では主流だった技術ですが、当社は海外メーカーと提携し、海外の高い技術力を活用しながら、日本市場に合う高品質な仕上がりと耐久性を。日本向けにカスタマイズしています。「築地銀だこ」さんの店舗でもこの技術を活用した看板を使用しています。

夜間でも目立つ、魅力的な看板ができそうですね

はい、色や発光パターンもカスタマイズできるので、店舗のイメージに合わせた演出が可能です。
店舗の個性を出したい方や、目立つ看板を設置したい方に特におすすめです。デザインの自由度が高いので、オリジナリティを求める方には最適ですね。

なぜ、看板文字の事業に注力しようと思われたのですか?

デジタル時代においても、看板文字の需要は高いです。お客様は、他と違うサインを低コストで求めており、最近ではLEDネオンチューブ文字などの関心が増加しています。海外からの資材調達の効率化を図ることで、高品質かつ低コストな製品を提供できます。このグローバルなネットワークは、立体文字やLED関連商品の開発・製造においても大きな強みとなります。また海外の提携会社が採用している独自の構造や、日本では見られない手法に触れ、大きな驚きを感じました。その技術を日本市場向けに応用すれば、新たな商品として展開できると確信したことがきっかけです。

新規のお客様の開拓方法についても教えてください

3Dプリンター文字はまだ広く知られていないので、Webマーケティングを強化しています。最近では、弊社の事例やブログ記事を見た大手企業からの問い合わせも増えてきました。

岡村様のキャリアについても伺いたいのですが、27歳で創業されたとお聞きしました。そのきっかけは何だったのでしょうか?

学生の頃から漠然と「いつか自分で事業をやりたい」という思いがありました。特別勉強が得意だったわけでもないのですが、看板製作の修行時代は、ただ「形を作る」だけではなく、色彩のバランスやお客様にとって「重要な決定要素の一つ」となるコストの考え方や取り組みなど、常に独立を視野に入れていましたね。自分の考えたことを世に出していきたいという気持ちが強かったんです。「正直に言うと、当時働いていた職場や業界のやり方を見て、『自分ならもっとうまくできるかもしれない』と思ったのも事実です。でも、それは否定の気持ちではなく、『もっとお客様に喜んでもらえる方法があるのでは?』という思いからでした。職場で学んだことや経験したことが、今の私の基盤になっています。

なぜ看板製作業界を選ばれたのですか?

身近にこの業界で働いている人がいて、話を聞く中で興味を持ったのがきっかけです。当時はネオンサイン全盛の時代で、ネオンサインは当時の繁華街や商業施設に欠かせない存在でした、多くの人々の目に触れるもので、作り上げる楽しさがありました。その他にも看板は扱う資材やスキルが幅広くて、創意工夫が求められる世界でした。覚えることは多かったですが、その分やりがいが大きく、奥深い世界に触れることができました。また、ものづくりの要素も含まれているため、とても充実感を味わえました。

創業してからこれまでの25年間で特に大変だったことを教えて頂けますか?

たくさんありますが、やはり最初は仕事をどう増やすか、人とお金をどう回すかが課題でした。依頼された仕事は全て受けるというスタンスでやってきたので、難儀な依頼も増えてきました。最初は『これは無理なんじゃないか?』と思うような案件もありましたが、その都度試行錯誤を繰り返しながら、どうにか形にしてきました。その経験が応用力を養う大きなきっかけになり、仕事の幅と信頼が少しずつ広がっていったんです。
難しい案件ほど完成したときの達成感が大きく、次第に『難しい』を『面白い』と思えるようになりました。本格的なネット時代に入る前は、お客様からのご紹介が中心で、その輪が自然と広がり、新しいお取引先も5社から30社、そして今では300社を超えるまでになりました。結果的に、困難な挑戦の積み重ねが私たちの成長の原動力になったと思っています。

今後の目標やビジョンについてお聞かせください

当社のビジョンは、常にお客様に「価値のあるもの」を提供し続けることです。それと同時に、会社自体も「価値のある組織」として成長していきたいと考えています。
看板製作からLEDデジタルサイネージ、日本初の3Dプリンターを活用した新しい技術。そして弊社のワークブース「アイスペース」は得意とするモノづくりの技術を活かして製作された、看板屋ならではの視点や資材、技術を活かし、コスト・品質・効率の3つをバランスよく最適化している点にあります。
私たちは、市場の変化に対応しながら、新しい挑戦を積極的に行い、既存の価値をさらに高めていく姿勢を大切にしています。新たな取り組みにはリスクが伴いますが、正しい手順を踏むことでリスクを最小限に抑えることが可能です。私たちは常に『より良いものをお客様にお届けする』という信念を胸に、日々努力を続けています。

インタビュー企業
株式会社樹サイン:https://www.kanbanitsuki.com/

この記事を書いた人

SAL編集部
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株式会社SAL

ピボットCEO(しよー)のSAL編集部は、不確実性が高まる時代において、変革を目指す経営者を応援するメディアです。自社経験に基づくノウハウで、中小企業が変化しやすい組織づくりを支援する「remodooo!」を提供するSALが編集する、主に会社経営者向けのコラムサイトで、お役立ち記事を配信しています。