インバウンド営業とは|営業手法やメリットとデメリットを解説
近年、WebサイトやSNSなどを駆使して集客を行う、インバウンド営業が注目されています。
インバウンド営業は、自社の商品やサービスに興味を持った段階で顧客がコンタクトをとってくるという流れのため、購入意欲が高くアポ獲得や成約が比較的スムーズに行えることが大きなメリットです。
本記事では、インバウンド営業を行うことで得られるメリットやデメリット、具体的な手法や成果を上げるコツを分かりやすく解説します。
インバウンド営業とは
インバウンド営業とは、顧客の課題を解決する有益な情報を発信し、徐々に購買意欲を高め、顧客に自ら製品購入をしてもらう営業手法です。
インバウンドセールスの例として、オウンドメディアやメール配信、セミナーなどが挙げられます。近年は、WebやSNSの普及によりインバウンド営業への注目度が上がっています。
アウトバウンド営業との違い
インバウンド営業とよく比較される営業手法としてアウトバウンド営業があります。アウトバウンド営業とは訪問営業やテレアポなどの企業が自ら製品販売を仕掛ける営業手法のことです。
インバウンドセールスとアウトバウンドセールスの大きな違いは、主体性のありかです。インバウンドセールスが顧客を主体とするのに対し、アウトバウンドセールスは企業を主体とします。
インバウンド営業のメリット
インバウンド営業のメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 温度感の高い見込み客を集められる
- 営業担当の負担を減らせる
- 営業担当の質による違いを減らせる
営業担当の負担を減らしながらも、アポ獲得や成約率が良いインバンド営業は、営業活動を効率化させられるのが大きなメリットです。
購入意欲の高い見込み客を集められる
インバウンド営業を通して、企業に連絡を取ってくる顧客は、すでに購買意欲が非常に高い段階にある傾向が多いです。そのため、営業担当はスムーズに商談へつなげられるでしょう。
営業担当の負担を減らせる
インバウンド営業なら、確度の高い顧客にアプローチできるため、営業担当の意欲向上につながりやすいです。また、顧客ニーズに沿わない資料作成や商談などの活動を削減でき、営業活動にかかる時間やコストの削減も可能です。
営業担当の質による違いを減らせる
アウトバウンド営業は、営業担当の経験や力量に成果が左右されることが多くあります。しかし、インバウン営業は、購入意欲の高い顧客を中心に営業するため、営業担当の経験やスキルによる影響が少ない傾向にあります。
インバウンド営業のデメリット
一方で、インバウンド営業にはデメリットもあるため事前に理解しておきましょう。この章では、インバウンド営業のデメリットとなる以下の2つを紹介します。
- マーケティング知識が必要
- 成果を得るまに時間がかかる
マーケティング知識が必要
インバウンド営業は営業手法であると同時に、マーケティングの一面も持っており、主にオンラインマーケティングを実施する必要があります。
インバウンド営業を行うにあたり、顧客のニーズを特定し、そのニーズに応える情報を発信すれば、多くの顧客を集められます。しかし、適切なマーケティング戦略を展開できないとなかなか集客に繋がりません。
もし、担当者にマーケティング知識がない場合は、外部企業に委託するなどの対策を講じましょう。
成果を得るまに時間がかかる
インバウンド営業は、顧客に自社の商品やサービスを知ってもらうことがスタートラインとなります。前述した通り、適切に運用できていなければ、成果を得るまでに時間がかかる可能性があります。
成果を出すまでの間、施策を行う社員の人件費やさまざまな経費などがかかり続けるため、成果が得られなければ、かけたコストが無駄になってしまうことも想定されるでしょう。
社員を教育したり、必要であれば外部の力を借りるなどしながら、確実に成果が出せるように運用することが重要です。
インバウンド営業の3つの手法
インバウンド営業の代表的な手法には、以下3つがあります。
- オウンドメディアの運営
- セミナーや展示会の開催
- SNSにて発信
どのような手法なのか、手法によるメリットや注意点も解説します。
オウンドメディアの運営
オウンドメディアとは、自社が保有するメディアのことです。オウンドメディアで情報発信を行い、ページ内に資料請求などのボタンを設置しておくことで、集客に繋げることが可能です。
オウンドメディア運営で重要なことは「SEO対策」と「良質なコンテンツを作ること」です。
SEO対策とは、検索エンジンで自社のオウンドメディアを上位に表示させ、検索からの流入を増やすための対策のことです。また、SEO対策で上位表示させることができたとしても、コンテンツの内容が伴っていなければ、成果に繋がる可能性が低くなってしまうため、コンテンツの質にもこだわる必要があります。
ウェビナーの開催
ウェビナーとは、Webで行うセミナーのことです。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、自社商品やサービスを発信する場や、実際に商談する場として多くの企業でウェビナーが導入されています。
ウェビナーは、オンライン上でいかに魅力を伝えられるかが重要となります。そのため、プレゼンスキル研修などを行い、社員のプレゼンスキルを高めることをおすすめします。
オンライン上で行うウェビナーは、会場費用や設営費用がかからないことが大きなメリットです。顧客側も、会場に足を運ぶ必要がないため、双方の時間やコストの削減にもなります。
SNSにて発信
SNSにて自社商品やサービス、役立つ情報などを発信することで、自社の認知度を高め集客に繋げることが可能です。SNSにはTwitterやInstagram、TikTokなど、さまざまな媒体があります。
以下がSNSごとの適した発信内容の一例です。
- Twitter:テキストでの発信
- Facebook:テキスト+写真での発信
- Instagram:写真での発信
- TikTok:動画での発信
自社で、発信したい内容に合わせて適した媒体を選ぶようにしましょう。
SNSでの発信は、拡散性が高いことがメリットとして挙げられます。発信内容が拡散されれば、一気に認知度の向上が可能です。一方で、良い情報も悪い情報も拡散されてしまう傾向にあるため、発信内容には留意する必要があります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
インバウンド営業を行うステップ
この章では、インバウンド営業で成果を上げるための3つのステップを紹介します。
- ターゲットを定める
- ターゲットに合った営業手法を実行する
- 成果のための導線を確保する
上記のコツは、マーケティングでも用いられる手法であり、インバインド営業で成果を出す基本のステップとなります。
ターゲットを定める
ターゲット像を明確にすることは、インバウンド営業で一番重要なポイントとなります。
例えば、購入化粧品を販売する際のターゲットは「20代〜30代の女性」「ある程度収入がある人」「最新コスメに関心がある人」など、ターゲットを絞ることが可能です。
ターゲットを定めることで、ターゲットに合わせて戦略を練り実行できるため、効率的に営業活動を進めることが可能です。
ターゲットに合った営業手法を実行する
明確にしたターゲットに合わせて、どのようなアプローチが必要か検討しましょう。
前述した購入化粧品を販売する際のターゲットの場合は、若い女性のユーザーが多いInstagramでの発信が効果的です。
また、ターゲットが家族層であればイベントの開催、企業であればウェビナーの開催など、ターゲットに合わせて営業手法を変えることをおすすめします。
成果のための導線を確保する
最後に、インバウンド営業で成果を得るためには、成果までの導線を確保することが重要となります。成果までの導線を確保するには、何を成果とするのか、どのような流れで顧客を成果に誘導するのかを決めましょう。
例えば、オウンドメディアの場合はコンテンツの最後に、資料請求などボタンを設置し、資料請求に繋げることを成果とすることができます。SNSでは実際の購入を成果としたり、ウェビナーでは商談に持ち込むことを成果とするのがよいでしょう。
営業をする=成果を得ることがゴールであるため、成果に誘導するためにどのような施策が必要になるのかを検討し実行することが重要です。
インバウンド営業の効果を最大化するコツ
どのような手法でインバウンド営業を実施するとしても、顧客理解を深めなければ効果は出ません。顧客の課題を特定し、それを解決できる情報提供を行えば、顧客との関係性を構築できます。BtoB企業の場合は、意思決定者との関係性構築に努めましょう。
製品の比較検討段階までは担当者が行い、最終決定は役職が上の意思決定者がすることは珍しくありません。意思決定者の判断次第では、契約が流れる可能性もあるため、初めから意思決定者にアプローチをすると効率的です。
ただ、カスタマージャーニーの初期段階から意思決定者と関わりを持つのは難しいでしょう。そこでBtoB企業は、顧客となる「企業」が抱える課題やニーズを把握するように努めます。
企業単位で課題を特定すれば、担当者から意思決定者にまで信頼されるインバウンド営業を実施できます。
インバウンド営業で顧客獲得をしたいなら
新規顧客の開拓は会社として継続して売上を作るために必要な活動ですが、「社内に十分なリソースがない」「インバウンドセールスを始めるにしてもノウハウがない」というのが実情ではないでしょうか?
アウトソース・外部委託は短期的な売上には貢献しますが、中長期的に見ると社内にノウハウを蓄積したほうがコストも効率も上がります。
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